内藤裕二理事長と森永乳業株式会社との共同研究結果が公開されました。
https://www.tandfonline.com/doi/full/10.1080/29933935.2025.2490092
本研究は“腸内環境と若さ”をテーマに大阪・関西万博の「共創チャレンジ」として登録されております。
【研究背景・概要】
腸内細菌叢を含む腸内環境は、ヒトの身体と精神の健康に密接に関連しています。一方で、身体的および精神的健康状態は、日常の活動や職場でのパフォーマンスに直結します。
近年、プレゼンティーズムと呼ばれる状態(出勤はしているものの、心身の健康問題によりパフォーマンスや生産性が低下している状態)は、その経済損失が、日本では欠勤による損失や医療費を大きく上回るなど、注目されています。
腸内環境は心身の健康状態に密に関連するため、腸内環境をコントロールすることは、プレゼンティーズムなどの問題に対処する新たなアプローチとなる可能性があります。
そこで今回、健康な成人男女206名を対象にビフィズス菌BB536とラクチュロースを含むシンバイオティクスヨーグルトの摂取が、心の健康度やプレゼンティーズムに与える影響を調査しました。
【研究結果】
シンバイオティクスヨーグルトを4週間摂取することにより、下記の結果が得られました。
①排便状況、心の健康度、プレゼンティーズムの改善
②腸内のビフィズス菌および有用物質であるインドール-3-乳酸の増加
腸内において、ビフィズス菌と有用物質であるインドール-3-乳酸(ILA)が増加しました。
③腸内のビフィズス菌、インドール-3-乳酸、プレゼンティーズムの関連性の示唆
腸内細菌、腸内細菌が産生する代謝物質、プレゼンティーズムの関連性を調査したところ、ビフィズス菌、ILA、絶対的プレゼンティーズムスコアが、それぞれ正の相関を示しました。
本研究成果は、国際的なオンライン学術誌「Gut Microbes Reports」にも掲載されています。
https://www.tandfonline.com/doi/full/10.1080/29933935.2025.2490092
森永乳業株式会社のHPにも研究の詳細が掲載されておりますので、下記参照ください。
https://www.morinagamilk.co.jp/release/newsentry-4545.html
日本ガットフレイル会議 事務局